漫画家・魔夜峰央先生の「翔んで埼玉」を映画館で観てきました。埼玉県をディスっていると話題になっている「翔んで埼玉」の感想を、埼玉県民の筆者が紹介していきます。
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埼玉県をディスっていると話題の映画「翔んで埼玉」とは、漫画家・魔夜峰央先生の作品をもとに制作されています。魔夜峰央先生といえば、30年以上連載され、第100巻を突破している「パタリロ!」が有名ですね。
漫画版「翔んで埼玉」は、1983年に3回発表されました。「翔んで埼玉」を発表した1983年当時魔夜峰央先生は、埼玉県の所沢市に住んでいたそうです。その後、神奈川県横浜市に引っ越したために、続きを書くのは悪口になってしまうのでは?と考えて未完のまま連載を終了したそう。
映画も次を予感させるエンディングでしたが、魔夜峰央先生は原作の「翔んで埼玉」の先のストーリーは考えていなかった、埼玉県をディスる気持ちはない、と過去のインタビューなどで明らかにしています。
映画「翔んで埼玉」は、「テルマエロマエ」「のだめカンタービレ」「電車男」などを手掛けた武内英樹監督がメガホンをとっています。
ドラマでは「カバチタレ!」「ナースのお仕事2」「きらきらひかる」「デート〜恋とはどんなものかしら〜」などなどフジテレビの伝説のドラマを多数手掛けています。
映画「翔んで埼玉」が面白くならないわけがないですよね。
映画「翔んで埼玉」を観ると、埼玉の地名や名産、深谷市のゆるキャラ「ふかっちゃん」など登場しますが、埼玉の映像はほとんど出てきません。
クライマックスで登場した場所は、埼玉県春日部市にある首都圏外郭放水路だと思われます。
麻実麗が隠れ埼玉県民だとばれてしまったお城は、群馬県吾妻郡高山村にある「ロックハート城」。主なロケ地は群馬県と茨城県、千葉県、東京都、神奈川県だったのが判明しています。
埼玉県がロケ地でもディスられていたとは驚きですが、その代わり埼玉県の地名がわんさか登場。山田うどん、ガリガリ君、ファミリーマートなどが埼玉県発祥なのが埼玉県民でも知らなかった!となりました。
映画「翔んで埼玉」を観ながら、ふと主要人物を演じている役者さんたちの出身地はどこなんだろう?と考えてしまったので調べてみました。※ご本人のHPを基準にしていますが、HPに記載のない方はウィキペディアを引用しています。
半分以上の役者さんの出身地は、役の県とは全然関係ない出身地でした。特に主演の二階堂ふみさんと、GACKTさんは沖縄県出身で、千葉県愛を熱弁していた伊勢谷友介さんは東京都出身というのを知ってから映画を観ると違った視点で見られると思います。
埼玉県は、埼玉県民の視点から観て「海無し県」「ださいたま」などの多くのネガティブなフレーズを多用されながら思いっきりディスられていました(笑)。ただ、埼玉県民だとそれが悪口には聞こえないんですよね。
なぜかというと、埼玉県民は「海無し県」も「ださいたま」も埼玉県に在住していれば、会話の中で何度も話題に上がっているフレーズだからです(笑)。
そして、「草加のせんべい(しらこばとの絵柄入り)を踏みつける」「大宮と浦和のケンカ」や「さいたま市がひらがな」などは、埼玉県民なら誰もが知っている鉄板エピソードです。
「熊谷は群馬」というのも、東京寄りの埼玉県民の中ではあやふやなのでたまに話題になりますしね(笑)。
麻実麗と阿久津翔がそれぞれが「自分の県がいかに上なのか」と有名芸能人のカードを出し合ったりして言い争っていました。(言い合いにはなりませんが)埼玉県民、千葉県民なら誰もが「よくある!」とうなずいてしまう言い争いでしたね。
最後は埼玉県も千葉県もタッグを組んで東京都に挑んでいくのですが、ふわっとしたライバル関係なのも、埼玉県と千葉県の立ち位置のリアルさを表現していたと思います。
埼玉県をディスる映画「翔んで埼玉」は、これでもかと埼玉県をディスっています。私も埼玉県民で、埼玉県の映画館で「翔んで埼玉」を観ましたが、その場に居た観客は埼玉県がディスられているたびに笑いが起こっていました。
「翔んで埼玉」は埼玉県でロケは行っていませんが、埼玉県をクローズアップしてくれた映画として今後も埼玉県民に愛されるのではと思います。
そして、埼玉県をこれまで知らなかった人たちには、(ねぎや草加せんべいはあるものの)代表する特産や観光地などを挙げられず、埼玉県が話題になることもほとんどありませんでした。
「埼玉ってこんな県だよ」と初めて埼玉県を紹介するのに代表的な映画になると思います。