2017年に公開された『サバイバルファミリー』は、東京に住んでいる普通の家族が、突然電気消滅というトラブルにみまわれ、生きていくために妻の実家の鹿児島を目指す映画です。『サバイバルファミリー』を感想を交えてご紹介します。
Contents
サバイバルファミリーとは?

2017年に公開された『サバイバルファミリー』は、小日向文世さんの主演した映画です。穏やかな役が多い小日向文世さんが、自己中心的な仕事人間の父親役を演じています。
メガホンをとるのは「ウォーターボーイズ」「スウィングガールズ」「ハッピーフライト」「ロボジー」などの作品を手掛けた矢口史靖監督です。
脇を固めるのは、深津絵里さん(妻・鈴木光恵)、葵わかなさん(娘・鈴木結衣)、泉澤祐希さん(息子・鈴木賢司)です。
サバイバルファミリーあらすじ

東京のマンションに暮らす平凡な家庭・鈴木家さんちが、突然電気の使えない生活になります。
仕事人間だった父・鈴木義之(小日向文世)、普通の専業主婦・鈴木光恵(深津絵里)、スマホが手放せないイマドキの女子高生で娘の鈴木結衣(葵わかな)、内向的な性格の大学生の息子・鈴木賢司(泉澤祐希)は、光恵の父の住む鹿児島を目指します。
サバイバルファミリーの感想
真剣に見入ってしまう

今回ご紹介している『サバイバルファミリー』ですが、最初に観ようと思ったきっかけは、Amazonプライムを観ていて予告が流れたからでした。キャンプっぽい映画だなぁと思いました。
そして、監督がロボジーやウォーターボーイズの矢口史靖監督だったのも大きく、以前から矢口監督作品は映画で観てファンだったんですよね。軽い気持ちで観ようと思ったのですが、前半の30分で「この映画は不思議な感覚になる映画だ…」と世界観にハマッていきます。
防災意識をかきたてられる!

電源が使えない…という、たった1つの原因ですが、私たちの生活に電気がどれだけ浸透しているのか考えてしまう映画です。鈴木家の住んでいるマンションでは、電気で動いているエレベーターが使えなくなり、高い階から上り下りをしなくてはいけなくなります。
もちろん、現代では最も重要といわれているスマホやパソコンも使えず、情報をリアルタイムで得られるSNSも閲覧できません。友達とのリアルタイムな繋がりも遮断された中で、電気がどうして止まっているのかも分からない不安も増していきます。
そして、次に困っていたのが水です。水は電気で機械を動かしてくみ上げられていたので、トイレもお風呂も、炊事用の水も供給が停止されていました。
妻の鈴木光恵は、買出しや調理をするのに苦労していましたが、後半になると水が重要になってきていました。
キャンプではなく、本当のサバイバル!

飛行機ももちろん動かない…じゃ、自転車で目指そう!となり、鹿児島を目指して走り出すと、行く先々でトラブルなどが発生していきます。最初鹿児島を目指して飛行機に乗るために出発した時には、自己中心的な義之とわがままな結衣の行動が目立ちました。
ですが、次第に家族は鹿児島を目指すという目標に一致団結していきます。着ている洋服はボロボロになり、ある場所では、豚を殺し、ある場所では川を果敢に渡る…。
へそくりを隠していたり、みんなを励ましていた妻・光恵、自転車のパンクや、自分の持っていた情報で家族を助けた息子・賢司も疲弊している表情をしていました。
復旧までキャンプをしながら待つというのん気なものではなく(途中に出会った家族はキャンプをしながら旅をしていましたが)、生き抜くためにサバイバルをするというのが、『サバイバルファミリー』にはピッタリの言葉かもしれません。
鈴木家が目指している鹿児島も電気が通っていなかったら、家族はどうなるのだろう…ということばかり心配して観てしまいました。
まとめ
バラバラだった家族が、『電気が使えない』という状況を前にして、次第に一つになっていく姿を描いた『サバイバルファミリー』。
食糧確保や調理道具などを被災した時にどう確保していくかを、家族で話し合ってみようと地震の多い日本に生活していて明日はわが身と考えさせられた映画です。